年間指導計画¶
5年・6年 理科 2026年度
5年生 年間指導計画(105時間)¶
計画の特徴
5年生では、身近な自然現象の観察・実験を通じて、問題解決の流れを習得することが中心となります。特に「選択」と「振り返り」の経験を積み重ね、自己調整学習の基礎を築きます。
年間の流れ¶
timeline
title 5年生 理科 年間スケジュール
4月 : 理科開き (1h) : 問題解決の流れ体験
4-5月 : 天気の変化 (9h) : 観察方法の選択
5-6月 : 植物の発芽と成長 (13h) : 条件制御の計画
6-7月 : メダカのたんじょう (7h) : 観察記録方法の選択
9月 : 花から実へ (6h) : 見通しを持った継続観察
9-10月 : 台風と気象情報 (3h) : 情報の選択活用
10-11月 : 流れる水のはたらき (11h) : 実験方法の選択
11-12月 : もののとけ方 (14h) : CPで計画を修正
1月 : 振り子の運動 (7h) : 自主的条件制御
1-2月 : 電流と電磁石 (12h) : 自主的計画→実行→検証
2-3月 : 人のたんじょう (6h) : 調べ方の選択
詳細計画表¶
| # | 単元名 | 時数 | 時期 | 研究の重点 | 主な学習内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| 0 | 理科開き | 1h | 4月 | 問題解決の流れを体験 | 身近な自然現象から問題を見つけ、予想→実験→結論の流れを経験 |
| 1 | 天気の変化 | 9h | 4-5月 | 観察方法の選択 | 天気の変化を観察する方法を複数提示し、児童が選択。気象計器の使い方を習得 |
| 2 | 植物の発芽と成長 | 13h | 5-6月 | 条件制御の計画 | 種子の発芽条件を児童が計画して調べる。チェックポイントで進捗を確認 |
| 3 | メダカのたんじょう | 7h | 6-7月 | 観察記録方法の選択 | メダカの成長を観察。記録方法(スケッチ、文章、動画など)を児童が選択 |
| 4 | 花から実へ | 6h | 9月 | 見通しを持った継続観察 | 前年度の観察と比較しながら、花から実への変化を追跡観察 |
| 5 | 台風と気象情報 | 3-4h | 9-10月 | 情報の選択と活用 | 気象情報の読み取り、台風の性質について、複数の情報源から必要な情報を選択 |
| 6 | 流れる水のはたらき | 11-12h | 10-11月 | 実験方法の選択 | 流水による浸食・運搬・堆積を実験で確認。実験装置の工夫を児童が提案 |
| 7 | もののとけ方 | 14h | 11-12月 | CPで計画を修正 | 物質の溶解現象を実験で調べる。CPで理解度を確認し、実験計画を修正する経験 |
| 8 | 振り子の運動 | 7-8h | 1月 | 自主的条件制御 | 振り子の周期と条件の関係を児童が自分で計画して調べる |
| 9 | 電流と電磁石 | 12h | 1-2月 | 自主的計画→実行→検証 | 電磁石の強さを変える条件を児童が独立して調べ、結果を検証する |
| - | 人のたんじょう | 6h | 2-3月 | 調べ方の選択 | 人の成長と生殖について、複数の学習方法(資料・模型・映像)から選択して学習 |
合計: 105時間(理科開き含む)
6年生 年間指導計画(105時間)¶
計画の特徴
6年生では、より複雑な自然現象を対象に、多面的な考察力と総合的な問題解決能力の育成に重点を置きます。自己調整学習の完成段階として、児童が自ら計画を立案し、検証する経験を充実させます。
年間の流れ¶
timeline
title 6年生 理科 年間スケジュール
4月 : 理科開き (1h) : 問題解決+多面的思考体験
4月 : 地球と私たちのくらし (2h) : 年間見通しの構築
4-5月 : 物の燃え方と空気 (8h) : 実験計画の選択
5-6月 : 動物の体のつくりとはたらき (8h) : 調べ方の選択 (実験/資料/ICT)
6-7月 : 植物の体のつくりとはたらき (7h) : CPで理解度確認・深化
9月 : 生き物どうしのかかわり (4h) : 情報収集方法の選択
9-10月 : 月の形と太陽 (6-7h) : モデル実験の計画
10-11月 : 大地のつくり (10-12h) : 多面的な考察
10-11月 : 変わり続ける大地 (5h) : 情報整理方法の選択
11-12月 : てこのはたらきとしくみ (8-10h) : 自主的条件制御
12-2月 : 水溶液の性質とはたらき (11-13h) : 実験方法の自己選択・修正
2-3月 : 電気と私たちのくらし (10-12h) : 総合的問題解決
3月 : 地球に生きる (5h) : 年間のまとめ・発表
詳細計画表¶
| # | 単元名 | 時数 | 時期 | 研究の重点 | 主な学習内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| 0 | 理科開き | 1h | 4月 | 問題解決+多面的思考を体験 | 1つの現象から多角的に問題を見つけ、予想の多様性を尊重 |
| - | 地球と私たちのくらし(導入) | 2h | 4月 | 年間見通しの構築 | 地球環境と人間のくらしのつながりを認識し、年間学習の見通しを持つ |
| 1 | 物の燃え方と空気 | 8h | 4-5月 | 実験計画の選択 | 燃焼の条件を調べる実験方法を複数提示し、児童が最適な方法を選択 |
| 2 | 動物の体のつくりとはたらき | 8h | 5-6月 | 調べ方の選択(実験・資料・ICT) | 人や動物の体の仕組みを、解剖観察・資料学習・映像視聴から選択して学習 |
| 3 | 植物の体のつくりとはたらき | 7h | 6-7月 | CPで理解度を確認し深化 | 根・茎・葉の働きを実験で調べ、CPで学習定着を確認し補充学習に活用 |
| 4 | 生き物どうしのかかわり | 4h | 9月 | 情報収集方法の選択 | 食物連鎖などを図書・インターネット・野外観察から情報を選択して学習 |
| 5 | 月の形と太陽 | 6-7h | 9-10月 | モデル実験の計画 | 月の見え方を説明するモデルを児童が計画・製作し、検証する |
| 6 | 大地のつくり | 10-12h | 10-11月 | 多面的な考察 | 地層・岩石・鉱物について、複数の視点(時間スケール、風化・堆積など)で考察 |
| 7 | 変わり続ける大地 | 5h | 10-11月 | 情報整理方法の選択 | 地震・火山などの地動現象を、複数の資料から情報を選択・整理して学習 |
| 8 | てこのはたらきとしくみ | 8-10h | 11-12月 | 自主的条件制御 | てこの規則性を実験で調べ、児童が自分で条件を変えて検証する |
| 9 | 水溶液の性質とはたらき | 11-13h | 12-2月 | 実験方法の自己選択・修正 | 酸性・アルカリ性など水溶液の性質を調べる方法を児童が自分で選択・修正 |
| 10 | 電気と私たちのくらし | 10-12h | 2-3月 | 総合的問題解決 | 電気利用に関する課題について、自分で調べ方を計画し、提案する活動 |
| 11 | 地球に生きる | 5h | 3月 | 年間のまとめ・発表 | 学習内容を統合し、地球環境への自分たちの役割について発表・議論 |
合計: 105時間(理科開き・地球導入含む)
学年別の学習の流れ¶
5年生の学習の特徴¶
成長段階
- 基礎の習得: 観察・実験の基本的な進め方を習得
- 選択肢の経験: どの方法で学ぶかを試行錯誤
- 振り返りの習慣化: 毎時間のふり返りを通して自己認識を深める
指導の工夫
- 観察・実験の方法を明確に提示
- 選択肢を限定的に提供(3~4個程度)
- ふり返りはシート形式で構造化
6年生の学習の特徴¶
成長段階
- 自立的な計画: 観察・実験を児童が主体的に計画
- 多面的な思考: 1つの現象から複数の視点で考察
- 総合的問題解決: 複数の単元の知識を統合して課題解決
指導の工夫
- 学習方法の選択肢を拡大
- 児童による計画案を先に引き出す
- 議論・協働学習の充実
研究との関連¶
各単元と研究の視点¶
見通しを関連させる単元¶
| 学年 | 単元 | 見通しの具体例 |
|---|---|---|
| 5年 | 植物の発芽と成長 | 発芽から開花までの生育段階をチャートで提示 |
| 5年 | メダカのたんじょう | 卵から成魚までの発育段階を時系列で提示 |
| 6年 | 地球と私たちのくらし | 年間12単元の地球環境をシステムとして提示 |
| 6年 | 大地のつくり | 何億年という時間スケールで地層形成を可視化 |
選択肢を活用する単元¶
| 学年 | 単元 | 選択肢の例 |
|---|---|---|
| 5年 | 天気の変化 | 気象計器の使い方、記録方法、予報方法 |
| 5年 | もののとけ方 | 溶解速度を変える方法(温度/撹拌/粒度など)の選択 |
| 6年 | 物の燃え方と空気 | 燃焼の条件を調べるための実験設計の選択 |
| 6年 | 動物の体のつくり | 学習方法(解剖/模型/映像/図書)の選択 |
振り返り(CP)を重視する単元¶
| 学年 | 単元 | CP の活用 |
|---|---|---|
| 5年 | もののとけ方 | 実験結果をもとに次の条件設定を検討 |
| 6年 | 植物の体のつくり | 根・茎・葉それぞれの働きを確認して理解を深める |
| 6年 | 水溶液の性質 | 性質の判定結果をもとに検査方法を修正 |
指導計画の使い方¶
効果的な活用
- 授業準備時: 単元の概要を確認し、教材研究の視点を明確化
- 単元開始時: 児童に年間計画と該当単元を提示し、見通しを持たせる
- 授業中: 各単元の「研究の重点」を意識した学習活動の設計
- 評価時: CPとふり返りで児童の自己調整学習の進度を評価
- 次年度準備: 実践報告から得られた改善点を次年度計画に反映
参考資料: 文部科学省『小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編』
作成者: 中 龍馬(理科専科) 作成日: 2026年4月