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大地のつくり ― Plan

単元情報

項目 内容
学年 6年(1〜4組)
時数 10時間
時期 10-11月
領域 B地球 / B(4)ア(ア)(イ),イ

教材研究

土地が層をつくっていること、各地層が流水や火山の働きで形成されたことを、実験と標本観察を通じて理解させる。地層の重なりの原則(初期水平則など)を、沖縄の琉球石灰岩の事例を通じて具体的に学習する。大地は静的ではなく、長大な地質時間を通じて形成されてきたことを認識させ、地球スケールの思考力を育む。

沖縄の地域性

琉球石灰岩は沖縄の代表的な地層で、かつてのサンゴ礁が化石化したものである。ガンガラーの谷や玉泉洞の鍾乳洞は、石灰岩の地層が水に溶かされて形成された。化石サンゴの観察を通じて、沖縄の地質の特異性と、かつての沖縄が海底にあったことを理解させる。これは防災(地盤沈下)にも関連する。

校内研究との接続

視点 この単元での具体
見通し 地層のでき方を解明する学習の流れを見通す
選択肢 地層モデル実験の方法(ペットボトル実験、砂箱実験など)を班で選択
振り返りCP 地層標本の観察と実験結果を照合して、理論と実践の一致を確認

評価基準

評価 基準
A(十分満足) 地層のでき方を複数の要因(流水・火山)で説明でき、沖縄の地質の特徴を多面的に考察している
B(おおむね満足) 地層の重なり方を理解し、標本や模型実験で確認できている
C→B(支援) ペットボトルに砂・泥・小石を入れて振る実験で、「粒の大きさで層ができる」を体感させる

つまずきポイントと対策

よくあるつまずき

地層の時間スケール(数百万年)が想像しにくく、児童が地質時間を実感できない。また、「層」と「化石」を混同する者もいる。対策として模型実験で、短時間に層ができるプロセスを見せることで直感的理解を促進。化石と地層の関係を明確に説明する。

展開表(全10時間)

時間 テーマ・ねらい 主な学習活動 教師の支援 評価
1 地層とは何か 切り立った崖や掘削現場の写真で地層の存在を確認 沖縄の切り立った丘陵地(琉球石灰岩露出地)の例を示す 地層への認識
2 地層のでき方を予想 「どうやって層ができたのか」を班で仮説立て 流水による堆積と火山灰の堆積を大まかに区別させる 仮説形成
3 ペットボトル実験で層を作る ペットボトルに砂・泥・小石を入れて激しく振る→時間をおいて層が沈殿する様子を観察 粒の大きい方が下に、小さい方が上にくる沈降則を気づかせる 実験の観察
4 砂箱実験で流水による地層形成 砂のプール状容器に水を流し、砂が堆積する様子を観察→流水で堆積した層と止水時の層の差 流速の違いで堆積物のサイズが変わることに気づかせる 流水と堆積の関係
5 琉球石灰岩の地層標本を観察 実際の琉球石灰岩標本を手に取り、含まれる化石サンゴを探す 「この石はかつて海底にあった」という地質時間の壮大さを実感させる 標本観察の正確性
6 地層の重なりの法則 複数の標本から、古い層と新しい層を推測→地層累重の原則を学ぶ 下の層ほど古いことを根拠として説明させる 地層解釈の論理
7 玉泉洞の鍾乳洞形成メカニズム 玉泉洞の映像・写真で、石灰岩が水に溶ける現象を観察→化学的風化の例として理解 酸を含む雨水が石灰岩を溶かすプロセスを説明 化学的風化の理解
8 沖縄の地質と防災 琉球石灰岩の特性(多孔質、水に弱い)と、沖縄の地盤沈下リスクを関連づける 地質学的な理解が防災に直結することを示す 応用的思考
9 火山による地層形成 火山灰の降灰で地層が堆積する実験→複数の火山の噴出物が層として残ることを理解 沖縄の場合、海底火山の活動と関連を説明 火山と地層の関係
10 まとめと発展 実験と標本の観察から、沖縄の地層形成史を時系列で整理 琉球石灰岩は古いサンゴ礁が海上隆起したものという沖縄固有の地質史を強調 地質時間の理解

ICT活用

Google Earthで沖縄の地形と地質を俯瞰。玉泉洞のVR映像で鍾乳洞内部を観察。沖縄県の地盤沈下データベースで、過去数十年の変化を追跡。地層の堆積過程の動画教材で、流水と堆積の関係を視覚化。

準備物

  • 地層標本(琉球石灰岩、含化石サンゴ)
  • ペットボトル(500mL)
  • 砂・泥・小石(各1kg程度)
  • 砂箱(約30cm×60cm)
  • 水注(流水実験用)
  • ルーペ
  • 玉泉洞の写真・映像資料

検証の視点

  • 地層の重なりから古い層と新しい層を判定できるか
  • 流水と火山灰による地層形成の違いを説明できるか
  • 琉球石灰岩の特性と沖縄の地質史を関連づけられるか
  • 地質学的知見が防災に応用できることを理解しているか